タイム・スリップ
[作者:えりんこ]
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〜31章〜
「遅れました!」
集合場所にはもうテツヤ、明浩、龍男が待っていた。
「いやいや遅くないよ〜!俺達も今来た所だから。」
「今日は正宗、ちゃんと起きた??」
「お、起きたよ!!ったくテツヤは!!」
「あんなの嘘ですよ!テツヤさん! ちょっと聞いてくださいよぉ!正宗さんが・・・。」
「もう!未来ちゃんまでなんなのさぁ〜!」
「はいはい。とりあえず、車に荷物をつめちゃおうか!」
明浩の一言で、全員が車に乗って、会場へ急いだ。
「俺達は午後からだから、車の中でご飯、食べちゃおうか!」
明浩が提案すると、テツヤがニヤリとして未来に言った。
「もちろん、未来ちゃんおにぎりは??」
「ありますよっ!もちろん♪ 今日は出血大サービスで、3つずつですよ!」
「マジで!いつもありがとうね!」
運転している龍男が助手席に座る未来にお礼を言った。
「では!いったっだっきまぁあす!」
正宗が合図をかけると、黙々と食べ始めた。
「崎ちゃん、どうする??」
明浩が疑問を投げかけた。すると、
「じゃあ、助手席の人に食べさせてもらえば??」
またまたテツヤがニヤリと笑って答えた。
「そうですね! じゃあ、龍男さんのは....これですね!! はい、口開けてください!」
後ろで正宗が「やめろー!」とギャーギャ騒いでいるのを明浩とテツヤで止めて、龍男は未来に食べさせてもらいながら、
運転した。
「・・・おーい。ついたよ!!」
龍男の呼びかけに気づいた、未来は一向に起きない正宗を起こした。
「いい加減おきてくださいよ!! 早く!」
だが、正宗はビクともしない。 すると、未来は得意の孫の手で正宗をくすぐった。
「もぅ!普通に起こしてよ!!」
「だって、草野さん、起きないじゃないですか!」
「・・・はーい。ゴメンなさぁあい!」
軽く正宗がウインクした。しかし、もう正宗以外の未来、テツヤ、明浩、龍男は先にスタスタと行ってしまった。
「え゛〜!!待ってよ!! ねえ!待って〜!」
正宗は自分のギターを担いで、あとを追った。
自分の上着のポケットに大切な物が入っているかどうかを確認しながら....
↓目次
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