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タイム・スリップ  [作者:えりんこ]

■ 〜26章〜

「よし!今日はおしまいにしよっ!明日はライブあるしね!」

明浩がいつもより早めに切り上げた。

「うん。じゃあ、明日! 未来、帰ろう♪」

と正宗は未来を呼んだ。するとテツヤが正宗を呼び止めた。

「おーい。正宗!ちょっと来てくれない??」

「あ、うん。未来、ちょっと待っててね!」

「はーい!」

未来は軽くニコリと笑って返事をした。



一方の正宗は違う部屋へ行った。

「ん?どうしたの?みんなして。」

正宗はたずねた。すると、

「なぁ、正宗。泣くなよ。」

龍男が言った。

「は?一体なにさ! なんで泣くとか急に?」

すると、

「お前、なーんにも分かってねぇんだな。 未来ちゃんのことだよ。」

明浩が真剣に話した。

「へ?未来がどうかした?」

「あのな。もうすぐ消えるかもしれないって。」

テツヤが下を向いて言った。

「な、なんで?急に消えちゃうの?消えないでしょ。」

「いいや。俺は多分明日のライブが終わったあとだと感じるよ。

龍男がつぶやいた。

「なんで消えるって分かるんだよ!? なんか証拠でもあるの?」

「未来ちゃんの手が、手がな・・・。白いんだよ。 消えちゃうみたいに。俺は見えた。」

「そんなの信じるもんか!!! 嘘だろ!そんなの!」

正宗は強く言った。

「お前、覚えてないの? 未来ちゃんはここの世界の人じゃないんだよ!」

明浩が正宗の顔を見て、強く言った。

「そんなの信じるもんか! バカ! 消えるなんて嘘だ。嘘だ!!」


正宗は耳をふさいで部屋から出て行った。

「つらいよな。正宗は特に。」

テツヤがボソリとつぶやくと、龍男と明浩がうなずいた。



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