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タイム・スリップ  [作者:えりんこ]

■ 〜19章〜

「ゴホゴホッ。」

あの事件から少し日が過ぎたある日の朝、とてもつらそうな咳が未来に聞こえた。

(正宗さん、大丈夫かな〜。)

未来は少し心配していた。

すると、正宗がむくむくっと起きた。

「未来ちゃん。おはよー。ゴホゴホッ」

「正宗さん、大丈夫ですか?もう少し寝てたほうが・・・。」

「いやいや。今日はライブだし・・・。出ないわけにはいかないから・・・。」

「声はダメになってないから、大丈夫だよ!!」

だが、正宗の顔色が少し悪い。未来は心配だった。

朝ごはんを食べ終え、アパートを出た未来と正宗は、いつもの場所へ向かった。

「おはよー。」

「正宗!お前、大丈夫かよ!?顔色やばいぞ!!」

テツヤが正宗が入ってきた瞬間に心配した。

「あっ。本当だ。また無理したんだろう。今日はライブだからって・・・。」

明浩が問い詰めた。

「えへへ・・・。バレた??」

「って、えへへ〜。じゃねぇよ!ホントに大丈夫かよ!!」

龍男も心配そうに言った。

「正宗さん。本当に大丈夫なんですね!じゃあ、みなさんやりましょう!」

未来が心配ムードを一瞬にして消し去った。

「んもう。そんなこと言って!未来ちゃんが一番してるクセに〜。」

テツヤが少しからかった。

「ち、違いますよ!!さ、さぁ。もう本番まで時間ありませんから、やりましょう!」

そんな会話を交わしている間にも正宗の症状はひどくなっていった。

「う゛ぅ・・・。さ、寒い・・・。でもやらなきゃ・・・。」

「バタッ。」

「ま、正宗!?」

なんと正宗ががたがた震えて倒れてしまった。

「おい!草野!おい!」

明浩がビンタしても全く動かない。

「正宗!正宗!・・・まさか死んでないよね・・・。」

「崎山さん!変なこと言わないで下さいよ!! 正宗さん・・・。」



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