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タイム・スリップ  [作者:えりんこ]

■ 〜29章〜

未来とテツヤ、明浩、そして龍男は正宗のアパートへ向かっていた。

「とりあえず、正宗とは普通に接しな! 正宗、しゅんとなっちゃうから。」

「はい!」

未来はスッキリとした顔でそう言った。

「泣くなよ!」

「もう!子供じゃないんですから!」

明浩が軽くからかうと、未来はちょっとブスーっとして笑って答えた。

「じゃあね!」

「さよなら!」

テツヤ達がゆっくりと歩き出し、未来はアパートへ戻った。



と同時に、ドアが思いっきり開いた。

「あ、正宗さん。お帰りなさい。どうしたんですか??」

「ハァ、ハァ。い、いや・・・ちょ、ちょっとね・・・。」

「もう!どうしたんですか?? 正宗さん、ちょっと変ですよ!
  とりあえずもう遅いですし、ご飯にしますね!」

未来が台所で準備をしているのを正宗はずっと見つめていた。

「なんなんですか??おかしい正宗さん!」

クスっと笑って未来は準備を続けた。

ふっと我に帰った正宗はジャンバーのポケットの中に入っているものを確かめた。

そして、中身があるのを確認するとまたポケットに戻した。

「できましたよ!ご飯。」

「はーい。」

いつものように未来の夕飯は食べた。



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