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タイム・スリップ  [作者:えりんこ]

■ 〜9章〜

正宗が出て行った後、しばらく部屋には沈黙が続いていた。

そして、テツヤが

「正宗の様子見てくるよ。 未来ちゃんも大丈夫だよ! 心配しないでいいよ!」

と言って、部屋を出て行った。

テツヤは正宗を探しまわっていた。 すると、廊下の片隅で正宗がうずくまっていた。

「おいおい。探したぜ。 なんであんなに怒るんだよ。」

と話しかけた。すると正宗が

「なんかイマイチ素直になれないっていうか、なんていうか・・・。 なんかモヤモヤしてるんだよね・・・。」

「それは恋だろ! 恋しかありえん!」

「へ?」

「へ?じゃないだろ! 素直になれないってことは未来ちゃんに恋してるっていうことなんじゃないか?」

「俺も後悔してるんだ。なんであそこであんなに怒っちゃたんだろうって思って・・・。」

「そっか〜。正宗にしては珍しいな〜。って思ったんだけどさ。」

「やっぱり俺って、未来ちゃんのことを気にしてるのかな〜。 好きなのかな〜。」

「もう一回自分に聞いてみな。 もう一回自分に素直になってみなよ! 落ち着いたら、戻ってこいよ。」

と言って、テツヤは正宗のもとを後にして、未来たちのいる部屋に戻った。

「ガチャ」

とドアの開ける音がした。

「テツヤさん! あの・・・。正宗さんは?」

未来はテツヤにすぐ伝えた。 

「大丈夫! なんか衝動的になったみたいだったから。」

「そうですか! よかった・・・。」

未来は安心した。 誰よりも1番心配していたからだ。

「未来ちゃん。ちょっといいかな?」

「はい?」

テツヤは未来にこう告げられた。

「未来ちゃんて、正宗のこと好きなの?」

「え?」

未来はビックリして言葉が出なかった。



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