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タイム・スリップ  [作者:えりんこ]

■ 〜11章〜

「ま、正宗さん!?」

未来は驚きを隠せない。こんないいタイミングで来れるわけ無いと感じたからだ。

実は正宗、未来とテツヤたちの会話を偶然に聞いてしまったのだ。
正宗の心情と共にこの章はスタートする。


「未来ちゃんって正宗のこと好きなの?」
(テツヤ!そんなこと聞くなよ!)

「なんでですか? 起こしたくらいで怒る人って好きじゃないです!(怒)」
(そうだよね・・・。ゴメンね・・・。)

「嘘でしょ! 嘘に決まってらぁ!」
(おいおい。テツヤ〜。)

「う・・・嘘じゃないです! 本当です!」
(そうだ、そうだ! 未来ちゃんは否定してるぞ!)

「今、言葉に詰まったね。 ということは、つまり・・・?」
(テツヤったら・・・。もう!)

「ち、違います!! もう!人を茶化すのもいい加減にしてくださいよ!(泣)」
(未来ちゃん、半泣きじゃないか! テツヤ〜!)

「自分に嘘はついちゃいけないよ。好きなんだろう?正宗のこと。」
(あ。田村だ。 田村まで・・・!)

「・・・好きっていうかなんていうか、なんか変な気持ちなんですよ。 こんなあったかい人っていたかな?とか思っちゃって。」
(み、未来ちゃん・・・。)

「正宗と同じような答えだな〜。2人ともはっきりしないんだから。」
(はっきり言えなくて、ごめんなさい!)

「え!同じような答えってどういうことですか?」
(未来ちゃんはきっと俺に似てるのかな? 俺らってもしかして・・・。)

「さっき様子見てきたって言ったじゃん。 そん時に正宗が言ってたんだよ。 変な気持ちだって。」
(だって未来ちゃん・・・。好きだもん!)

「んじゃ。俺達、なんか買ってくるから待ってて。」
(あ!ヤバイ! ばれちゃう!!どうしよう!)


「あ。正宗じゃん。お前、もしかして・・・。」

「ゴメン。偶然通ったら聞いちゃって・・・。盗み聞きするつもりじゃなくて・・・。ゴメン!」

すると、3人は正宗の肩に手を置いた。

「頑張れよぉ!」

そう言い残した3人は外へ出て行った。

「よし!頑張ろう!」

勇気を振り絞った正宗は、ドアに手をかけた。



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