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タイム・スリップ  [作者:えりんこ]

■ 〜16章〜

「あ、あれ?未来ちゃんは?」

明浩がふと気づいた。

「さっきまでいたよね?おかしいなぁ。トイレかな?」

「すぐ帰ってくるんじゃない?先に行ってようか。」

そして、車に戻ろうとした時、正宗が何かに気づいた。

「あ!これ、未来ちゃんのネックレスだ!まさか何かあったんじゃないかな?」

「それはないかな〜?ちょ、ちょっと待って!!」

また正宗が何かに気づいた。

「これ・・・。未来ちゃんの靴なんですけど・・・。」

全員がその靴に釘付けになった。

「これ、絶対やばいよ!」

テツヤがふと声を漏らす。

「もしかして、誰かにさらわれたとか。」

龍男がボソリとつぶやく。

「その可能性あるかも・・・。」

明浩もつぶやく。

「ねえ!早く行こうよ!早くしないと未来が・・・。」

正宗はあせる。あせる。

「でも、探すって言ったって、どこを探せばいいんだよ!」

龍男が正宗を止めた。が、しかし、

「大丈夫!俺、未来の匂い分かるから!!」

「っていうか、マジ?」

「なんとなくいい匂いがするんだ〜♪これは未来の匂い。あっちだ!行こう!」

スピッツ全員は、犬のような正宗を先頭に走り出した。




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