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唄う旅人 [作者:水月侑子] ■第2話 ノラ・ロイ(4/7) 「た・・・・・・タビビトさん?」 やっと言葉が出たアリィは信じられないという目でタビビトを見ていた。 「こいつは俺の前に現れてはよくちょっかいをかけてくる小僧だ」 「ちょっかいじゃねぇ、倒しにきてんだよ!!」 「その割には弱いな」 タビビトは陽気な笑い声で笑う。ノラの顔がますます赤くなる。 「俺のサーベルを返せ」 「やだね」 とディーン。サーベルを強く抱えて、絶対に返さないぞ!と言わんばかりだ。 「それでまた襲われたら叶わんのう」 といつの間にか埴輪になっているクレイ。 「クレイ、肉・・・・・・」 タビビトはアリィの足元に転がっている切りかけの肉を指して言った。 「あっ、いけない。クレイってばいきなり人形みたいにならないでよー。お肉もったいないじゃん!」
↓目次 第1話 【1】 → 【2】 → 【3】 → 【4】 → 【5】 → 【6】 → 【7】
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