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唄う旅人 [作者:水月侑子] ■第2話 ノラ・ロイ(5/7) 「これ、洗ってくれないか?」 ノラは始め、呆気にとられた表情だったが、状況が分かると、みるみる顔が赤くなった。 「なっ、なんで俺がそんなこと」 「水を操るガダネス人の血を少し引いているお前なら出来るだろ」 ディーンはノラの横でつぶやいた。 「・・・・・・それ、俺にもくれるんだったらやる」 ノラは半分諦めた表情だった。タビビトはにやりと笑って、 「いいよ。ノラも長旅で疲れたようだし」 と言い、ノラに土と泥にまみれた肉を渡した。ノラは手のひらに肉を乗せた。 「ほら」 ノラはタビビトに肉を渡した。タビビトはノラに礼を言うと早速、料理にとりかかった。ディーンは横目でノラを見ると、サーベルを投げて返した。 「ノラって人もガダネス人?
」 ↓目次 第1話 【1】 → 【2】 → 【3】 → 【4】 → 【5】 → 【6】 → 【7】
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