Sky Star Spitz [作者:ピアノ]
■4
暗闇の中、一人、歩いていた。光を求めて。愛を求めて。
突然、体が宙に浮いた。落とし穴にはまって、落ちていた。
落ちたところは、雨が降っていて、やみそうになかった。
「・・・きて・・・・ぉきて・・・起きて!」
ゆっくり目を開けると、そこには、所属事務所の社長、宮園さんがいた。ここは、病院らしかった。
「大丈夫?!あなた、最近、寝れてないでしょ?・・・・」
いろいろと、話が長いのが宮園さんだ。意識ももうろうとしていたし、早口だったので、
半分聞いてなかった。
「もう、大変だったわね、辛くなったら、いつでもやめていいわよ。」
「え・・・」
「じゃあね。」
そんな・・・と言いかけたとき、もうドアは閉まっていた。
突き放された。もう、自分たちとは違います。あなたは、いません。と言われたようなものだ。
絶望、悲しみ、怒りで、胸がいっぱいになった。ぽろぽろと涙が止まらなかった。
もう出よう、そう思ってベッドから降りようとしたら、なぜだろうか。足が震え、地につこうとすると、ビリッと電気が走ったように痛い。薬のせいだろう。
何もすることがなかった。と言うより、何もしたくなかった。
そう言えば、だれが病院に連絡したのだろうか。物事がきちんと考えられない。きっと、誰かが連絡したのだろう。そう言うことにしておこう。
また、深い眠りについた。
誰かに愛されたのは、いつ頃前だったか。
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