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愛のことば2 [作者:ユウコ] ■
1 眩しい陽の光に照らされた僕の瞼。 「あ・・・・・・うん」 僕は寝ぼけながら返事をする。 「ご飯できたよ。さ、食べよ」 君は細い腕で僕の身体を起こす。戦争が始まって早、5年が経つ。 僕はちゃぶ台の上に乗せられた質素なご飯を前にした。 「いただきます」 食事の時間は何も喋らず黙々と目の前にあるおかずを片付けていく。 「あのね・・・・・・」 君は箸を止めて僕をまっすぐ見据えた。 「何だい?」 「う・・・・・・」 「え?」 「海、見に行こうよ」 まるで、駄々をこねる子供のような瞳をしていた。 そして、君と一緒に近くの海へと出かけた。
↓目次
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