スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

青春生き残りゲーム (作者:ヒロビンソン)

青春生き残りゲーム 【15】

「では、空揚げを。」とD也は一口食べた。
「おいしいけど何も。」どうやら大丈夫らしい。次にC美が、
「では、次に好きな甘いホットケーキでもいくかの。ワシはホットケーキの
蜂蜜がなんとも。言えんくらい好きなんじゃ。では。」と一口食べた瞬間。
ガーガとA子とD也の周囲にガラスのケースが降りてきた。
「しまったの。そういうことか。蜂蜜か。ってことはさっきの音は…」次の
瞬間無数の毒を持った蜂がC美めがけて襲ってきた。
「ぎゃー。グアー。ギェー。ヌォー。」とけたたましい老婆のうめき声が部
屋を包み込んだ。そして老婆が死に絶えたあと白い煙が巻かれて、
「殺虫剤が巻かれたんだ。これでコマユバチどもも死んだだろう。さぁ最後
の扉に行こう。」

そして次の扉に行くと紙の張られた箱が置いてあり、
「最後の試練です。最後はここにある武器を使って殺しあってもらいます。
中にはバットとパチンコと弾丸がありお互いが武器を取り合って十秒後にス
タートします。それでは…」A子はバットを取りD也はパチンコと弾丸を取
った。
「あのね…私には君ぐらいの娘がいてね。良くいっぱい楽しいことをしたも
のだよ。それでね…」とD也はしみじみと話し始めた。A子は、
「あのう…あなたこれを仕組んだ犯人でしょう?違いますか?今まで上手に
ボロを出さずに進んできましたけど最後に出しましたね。なぜ分かったんで
すか?これが最後だと…」とA子は尋ねた。
「二人しか残ってないのにまだ先がある分けないじゃないか。誰だって分か
ることだ。」とD也は言った。

ヒロビンソン 著