スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

オケラ (作者:えりんこ)

オケラ 【4】

「こんなの映画とかアニメとかでしか見たことないぞー!」


駆のそんな声も体の落ちる音にかき消されていった。


そしてさらにスピードは加速していった。


次の瞬間、急に畳の部屋が現れた。


思い切り体を打ちつけ、動けない。


「い、いたたた…」


「あ、痛かった?ゴメンねぇー」


「ゴメンねぇーで済むかぁ!ったく痛いなぁ…」


「じゃあ、さっそくカルタしよう♪」


「えーここで…?」


すると、空から大きなカードが降ってきた。


とてつもない数のカードが駆に向かってくる。


「で、でか!というか危ないし!」


そのカードたちは自分の持ち場を知っているように規則正しく並び、そして
静まった。


「さぁ!やろうじゃないか!楽しませてくれる?」


「どうだろうねー」


「ど、どうだろうねーって僕は楽しくないとやらないよ!」


「じゃあやんなくていいよ。」


「…もうやるよ!さぁ僕に勝てるかな?」


「まずはやらないと、アキたちが帰ってこないからなぁ。やろう!」


正座をする駆。しかし、いつもと様子が違う。まず相手がおかしい。


冷汗がでる。


なぜかって? 「おい、ロボットはないだろう!」

えりんこ 著