スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

幸せへの約束 (作者:milk)

幸せへの約束 【4】

ある日、白河はいった。


「松重、テスト終わった週末に、海を見に行かないか?」

白河は照れくさそうに、いった。
そんな彼は可愛らしくて、ちょっと意地悪してみようと思った。


「それはどうして?」

「・・・へ?えぇと・・そうですねぇ・・」

白河は何故か敬語になって、考え出した



「ごめん、意地悪した。そうだね、行きたい。そして、朝日がみたい。」

「俺もそれがいいな」


白河はほっとしたように微笑んだ。

彼の笑顔が好きだ。自然と私も笑みがこぼれる。



「素敵だね、何で行く?」

「電車とか?・・二人で探して、決めよう。」

「それが良いよ。・・・でもまずテストでしょ?」

「そうだな。」


こんな“ありきたり”な会話。

私たちには、とても大切なもの。


いつかは、古いアルバムにしまわれる。
でも、いつまでも輝きは色あせないと、私は信じている。

milk 著