スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

ハニーハニー (作者:P)

ハニーハニー 【16】

「絶対お前家帰ったら見るだろ。」
「当たり前。」
「・・・・・・・・・じゃあ見ろよ・・・・しらねぇぞ、どうなっても。」
「OK!」
「ああやばい・・・・あんなん書かなきゃよかった・・・・・。殴ってもいいかん
な。別に。」
―――殴る?なに書いたんだ?
ちょっと不安になってきた。
絶交とか、嫌いだとかかかれてたらどうしよう・・・・。
「何日に送ったの?」
「・・・・・・・・・・・昨日・・・・・・・・・・・。」
わたしは昨日の風からのメールを見た。

『お前、俺が嫌いなったりしてないよな。なんかあったんだよな?』

「風・・・・・」
「・・・・・・・見た・・・・・・・?」
「うん・・・・・・・・・。」
「殴れ!早く!!!」
「短くない?メール・・・・。」
「へ?」
「これってどう受け取ったらいいの?」
「え・・・・・・・っと・・・・・・だから・・・・・・つまり・・・・・・・
・。」
「わたしは別に嫌いじゃないよ。風のこと。」
「ああ、そっか・・・・。」
「なんだそのビミョーな反応は・・・・」
「だからっ!」
いきなりわたしの手をつかんでくる風。
あっと言う間に、風の腕の中・・・・・。
「風!!!!」
「こういうことなんだって・・・・・。」
「わかったっから、はいはい離して!!!。」
―――はじめて、世界が輝いた・・・・・。
わたしの恋が叶った。
わたしの大切なもの(人)のおかげで、わたしの世界が輝いた。
「ごめん・・・・・・・・・。早く殴れ!!!!」
「いや別に殴るまでは行かない・・・・というか・・・・・・」
「大丈夫!!!俺なんかに気ぃ使わなくていいから!!!」
「わたしの好きだよ。」
「早く・・・・・・・・え・・・・・・・?」
わたしは顔が赤くなった。
本当に、これでいいんだろうか?
そんなにいいことがあってしまったら、この先、どんな不幸が待ってるの?
―――でも、風だったら・・・・。
きっと、助けてくれるだろう。
そんな気がした。

P 著