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5分間だけの甘い手  [作者:レモンライム]

【2】

俺がそうやって考えている内に、もうそこにはクラスメイト全員が揃っていた。

一人のクラスメイトがデカい声で言った。

クラスメイトA「なあみんな。もしかして、ここにクラス全員いるんじゃねーの?」

クラスメイトB「あ、偶然!言われてみればそうだな。ハハ。」

クラスメイトC「待て待て、全部で30人にいるはずだ。ちゃんと数えよーぜ。」

クラスメイトD「・・・28、29・・オイ29人しかいないぜ?」

その瞬間オレは胸が張り避けそうになった。いつ前野が見つかってしまうか分からない。

クラスメイトB「そりゃあ妙だな。じゃああと一人誰だ?」

クラスメイトA「そういや、前野が見あたらねーな」

クラスメイトD「あ、確かに・・・」

クラスメイトZ「おい、島田ァ」

島田(ドクン!・・・)「ん?なに?」

クラスメイトZ「お前いっつも前野と剣道ごっこしてたけど、今日もしてたんだろ?」

島田「いや。今日は一緒じゃねーけど?」

クラスメイトZ「・・・ふ〜ん。」

その時、一人の女子が溝に近づいていた。

俺はたのむから見つけないでくれ〜と祈った。
・・・だがその思いもむなしく・・・

クラスメイトG「キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

クラスメイトが一瞬にしてその女子の方向を向いた。

クラスメイト「ど、どうした!!?」

俺以外の生徒は一斉にして皆がその女子のところへ駆け寄った。
・・・みんなが前野の死体を目の当たりにした。

クラスメイトC「な、なんだよ・・・コレ。」

クラスメイトA「これ・・・前野じゃねーのか・・?」

一人のクラスメイトが俺を睨んだ。Zだ。

クラスメイトZ「君が・・・やったんだな?」

島田「ち、!ちが・・・あ、・・いや、俺が、・・俺がやったんだ・・・」

その場が一斉に凍りついた。
終わった・・・と思った。
もうバラ色人生なんて送れない・・・
涙がポロポロと出た。
俺はとんでもない過ちを犯してしまった・・・
確実に牢屋行きだ・・・



↓目次

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