スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

花の写真 (作者:みなみ)

花の写真 【3】

待ちに待った夏が来た。

セミがうるさいほど鳴いている。

「よしっ。
今日はあのひまわりの場所に行こう!
今日でフィールドワーク一緒にやるの最後だし。」

そう。

今日で共同フィールドワークは終わり。

次からは一人でやるのだ。

小さい山に入る。

登って登って登りまくる。

あと少しで頂上だ…

額から汗が滴る。

頂上で汗だくの僕がみたものは
一面に咲き乱れる大きなひまわりだった。

「すごい…」

僕は夢中で写真を撮った。

気がつけば日もくれ始めていて
学校に帰る時間になった。

僕はあのひまわりをカメラにおさめることができて嬉しかった。

早く現像したい。

先輩も大好きな黄色に囲まれて嬉しそうだったし。

今日で先輩とのフィールドワークが最後なのがさみしい。

「先輩、いろいろ教えていただきありがとうございました!」

「あたしも楽しかった〜
あたしのパートナーを選ぶ目は間違ってなかったね。
あの写真を君ほど真剣にみてくれた人はいなかったからね。
これからは一人で頑張るんだよ」

そこからはあっというまに時が過ぎていった。

みなみ 著