スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

タイム・カプセル (作者:えりんこ)

タイム・カプセル 【29】

「…だ、だめか…」

がっくり肩を落とした。

「やっぱり無理かー!悔しい!」

草野はCDを見るやいなやため息をついた。

「今元気かな?ってさっき帰ってきたんだ。俺w」


草野は畳から立ち上がると、電話の赤ランプが光っていた。


光る赤ランプを押し、受話器に耳を当てた。
















































未紀は携帯の画面をじっと見つめていた。


番号を押した。7秒間のコールのあと、聞き慣れた声が電話に出た。


「ただいま草野は留守です!メッセージのある方、どーぞ!」

耳に悪い電子音のあと、未紀は口を開いた。

えりんこ 著