スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

タイム・カプセル (作者:えりんこ)

タイム・カプセル 【5】

目を開けた。


「あれ。なんで公園にいるんだろう…家でCD聴いてたのに…」

ゆっくりと体を起こし、周りを見た。

「っていうか、ここどこ?」

家の近くに公園はない。にしても、見たことがない公園だ。

「まぁ、いいか!歩こう。 道はどこまでも続いているはずだ!」

前向きに歩き出したものの、お金もなく、ちょっぴり心配になった。

「一応大通りにはでたものの・・・シャ、シャツin!!」

人々の服装に目がいった。 シャツinだらけだ。

「な、なんで!?なんで!? 古いよ!」

あせる。あせる。 ここは本当に現代なのか??

「もしかしてタイムスリップしたのかなぁ。。。」


不安になった。 どうしようもなくなった未紀はさっきの公園まで戻ろうとした。

しかし、道に迷った。 公園の名前だって分からない。











「どうしよう・・・ 本当にどうしよう・・・ 私、なんか悪いことしたのかな・・・」










思わず泣きたくなった。 帰る家すらないのだから・・・



















            「ねぇねぇ。」



















誰かが声をかけてきた。


















振り向くと、少し年上の青年がいた。


















「やっぱりそうだ!」

























「未来ちゃんでしょ??」

えりんこ 著