スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

青 い 車 (作者:白炎)

青 い 車 【4】

君と二回目に会ったのは?さぁ何処だろう。思い出せない。

”何故、人は年を取るの?” ”さぁ?” 僕らの会話はそれで終わる。
それでも君は笑って僕の傍にいる。だから僕の答えは何時だって―――――――― ”さぁ?”


”何故、呼吸をするの?” ”さぁ?”
”何故、美しいままでいれないの?” ”さぁ?”
”何故、こんなにも愛されたいと願うの?” ”さぁ?”


”何故、私を好きになったの?” ”さぁ?”

日々を振り返れば、君は日々違う質問を僕にして、僕は呼吸のように同じ言葉を繰り返す。



嗚呼、僕はそれだけでよかった。
君と、その愛しい考え癖さえあれば、僕らの恋に”愛のことば”など不要なのだ。
”好きだ” ”愛してる” そんな言葉で君を愛してる事など、解りはしないのだ。


君は僕がどれほど愛していたか解っていた?
僕のすべては恋がはじまる前から君だった。

白炎 著