スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

青 い 車 (作者:白炎)

青 い 車 【3】

君の愛しい考え癖はすべて僕を試してた。
そう君と出会ったあの日さえ、君は新しい誰かを僕にしようと試していたんだね。

最初の質問はそう ”何故、人は出会った瞬間恋に落ちるの?”――――――だった。
”何故”の先には答えがあるわけでもない。
僕の答えは何時だって君の”何故”には答えない。
そう、僕の答えは”さぁ?”それだけ。


”質問に答えてないわ”君は笑いながらそう言ったね。僕は答える気なんてないよ。
僕は、出会った瞬間君に恋をしてしまったから。


君と何処で出会った?それすら覚えていない。
時はすべてを忘れさせる。
何もかも、歓喜、恐怖、トラウマ、すべては時で始まり時で終わる。

僕の終焉は訪れた。


そう、君が僕に答えを求めなくなった日から。

白炎 著