スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

青春生き残りゲーム (作者:コーラ)

青春生き残りゲーム 【1】

  「青春生き残りゲーム」

  これは、とても恐ろしい地獄の鬼ごっこ・・・・・
  
  僕はその恐ろしいゲームに巻き込まれてしまった

  「鬼」は本当の寂しがり屋

  悲しみや寂しい気持ちはすべて憎しみに変わるものだ

  今も「鬼」は増え続けている

  これから、僕がなぜこのゲームに巻き込まれたか

  つまり、僕の過去の話ー・・・・・




  



   2月26日 今から一ヶ月まえ・・・

  
  僕の名前は「ミナト」 まだ、13才だ
 

 「でねでね!そこで、みーちゃんがね!」

  彼女は「サン」 僕の幼なじみで僕の友達

  そして、僕の好きな人・・・・

 「ミナト!!”青春生き残りゲーム”って知ってる?」

 「”青春生き残りゲーム”???」

 「おーーーーい!!!ミナトー!!サンー!!」

 「!!!あっ!!ワタルぅ!!!」

 「ワタル!・・・」

 「よぉ!久しぶり!!って言っても昨日会ったか!」

  彼は「ワタル」 ワタルも僕とサンの幼なじみ

  僕と同じくサンのことが好きらしい

 「よっ!ミナト!!なんだ?なんだ〜?サンと何話してたんだよ〜」

 「いや!べつに何も・・・」

 「なんだよ〜二人だけの世界かよぉ〜俺も入れてくれよぉ〜」

 「ははは!そんなんじゃないよ!!」

  ワタルは本当は羨ましくて悔しいと思う

  自分がサンのこと好きなのはわかっている

  ただ、僕に気を使っているだけ

  気を使っているワタルは僕は嫌いだ

  べつに気を使わなくても僕は大丈夫なのに

 「あっ!ねぇねぇ、ワタル!!”青春生き残りゲーム”って知ってる?」

 「んっ?ああ!知ってるよ!!100年に一度やるってやつだろ?」

 「そうそう!!私、一度でいいからやってみたいな♪」

 「俺も俺も!!」

 「ねぇ!二人が言ってる”青春生き残りゲーム”ってなに???」

 「なんだよ!ミナト知らねぇの?”青春生き残りゲーム”ってのは

  100年に一度行われる鬼ごっこだよ!」

 「お、鬼ごっこ?」

 「そうだよ!各場所に分かれて、その場所で一人「鬼」が決められるの!

  それで、その鬼から1年間逃げ切るのよ!」

 「い、1年間も!?」

 「そうそう!1年間逃げ切ればゲームから抜けられるんだよ!」

 「もし、逃げ切れなかったら・・・?」

 「もし、逃げ切れなかったらそいつも鬼となって逃げているやつを追うんだよ」

 「そして、鬼になった人は一生そのゲームからは抜け出せない・・・

  地獄の増殖ゲームね!」

 「へぇ・・・・」

 「えぇ!その通りです」

コーラ 著