スピッツの歌詞解釈のコーナー

夜を駆ける by すぴネコ


(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。

美しい破滅の恋「夜を駆ける」

スピッツの世界は万華鏡
散りばめた煌めく破片が
迷宮の入り口に舞い落ちる
今夜は
どんな夢を見せてくれるのだろう
ときには
破滅の美学だったりもする
抜け出した魂が
夜の闇に放たれた時
切り裂いたギターの鮮烈が走る

スピッツ史上 もっともセクシーな曲
「夜を駆ける」
そこには誰もいない
深夜の市街地で展開される
二人の危険な恋
美しい運命の糸には なれない二人
張り詰めた感情
刹那の恋
「目と目が合うたびに笑う」
街灯の下 二人だけ…
目と目で笑う世界が たまらなく美しい…
落ち合った場所の 緻密な情景
「大きな木もざわめきやんで 二人の呼吸の音だけが滲みてゆく」
高鳴る鼓動と 緊張感
二人だけの世界で止まった時間
それを見逃してはくれない
世間という鉛色の冷たい銃口が二人を狙う
「今は撃たないで」
まるで映画のような
美しくもスリリングな 闇青い映像美
壁に描いたラクガキも
動かない世界の中で踊り出す
「甘くて苦いベロの先 もう一度」
なんて 美しく官能的な表現なんだろう…
「でたらめに描いた バラ色の想像図 西に稲妻 光る」
二人に未来が来ないこと 破滅の暗示が描かれる
「でたらめ」
そして
陽が昇る東ではなく「西に稲妻」
未来は来ない
それでも
「滅びの定めを破って駆けていく」
遠くの灯りの方へ


「遠くの灯り」まで辿り着けないこと感じてる二人
疾走する 美しい破滅へのドラムのリズム
崎山のドラムが走る! 駆ける!
2人で 夜を駆ける

こんな曲
スピッツ以外に誰が作れるだろうか


すぴネコさんからの投稿です。