スピッツの歌詞解釈のコーナー

ホタル by いち子


(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。

あ、光った
確かに 今、光った
僕が探していたのはあれだ あの光だ

そしてすぐに邪魔が入る
ヘッドライトが、ちいさな瞬きを遮ってゆく

この街は変わってゆく一方だ
皆、この水辺でせめぎあっていたというのに 
気が付けばここにただひとり
僕はまだ堂々巡りで飛び続けるのか

もう一度僕を照らしてくれ
その甘い光をもって僕を責め立ててくれ
君は、母か、幼なじみか、それとも「あの夜」の君か
街の中にいる僕にとっては
かけがえのない、鮮烈な光

こうやって生まれたからには
避けて通れないノルマはある
しかしそれをこなせたからといって
こんな非力な翼でどこまで飛べるのだろう

あの光の瞬き まぎれもなく「あの夜」の君だ
そうか、ぼくに必要なのは君だったのか
だけど清らかな水をたたえながら
汚れた僕のすべてをその笑顔で否定していく

目の眩むヘッドライトが過ぎ去った後に
暗闇が戻ってくるには時間が掛かる
もしかするとただの街のネオンの光?
それでもいい、もういちど・・見えるだろうか

あの夏の夜の君に、もう一度会えるだろうか



いち子さんからの投稿です。

ホタルは光を唯一のツールとして会話をする昆虫だそうですね。
昔からの歌人は好んでホタルを題材にしてきたそうですが、
正宗さんはやはり根っからの歌人。
何度も『ホタル』を歌えば歌うほどそう思います。
楽曲といい、本当に素晴らしいですよね。