スピッツの歌詞解釈のコーナー

猫になりたい by 喜多加見


(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。

灯りを消したまま そのまま起きる訳でもなく だらだらと君と話し続けていたら
空が明るくなり始めて、ガラス越しにずっと見えていた星が消えてしまった
でも そんな風に過ごす君との夜が僕にとってはかけがえのない宝物
空回りし続けながら がむしゃらに生きてきた僕だけど
大切なのは君だと気づいたから
もしも命が砕けるときには 君の名前だけを呼ぼうと決めているんだ
君がいないと このアパートにいても
まるでうすぐもりの天気の日のように気分が滅入る
すぐそばに広がる霊園も 広すぎるだけの空虚な場所だと感じてしまう
だから頭の中でこんな暖かい幻を思い描くんだ

君の腕の中で 猫になって甘えたい 優しく可愛がられたい
さびしい夜が終わるまでそのままそこにいたいよ
君の腕の中で猫になりたい
そうしていられるならば言葉なんていらない
消えないように甘い噛み跡をつけてあげるよ

君に会えない時間の空しさを忘れようと
目を閉じて思い浮かべたささやかな心の逃げ場所は
シリチアの浜辺の絵はがきとよく似ていた すごく綺麗だった
だけど今僕がいるこの街は砂を噛みながら歩いているみたい 実に味気ない
夏の暑さも冬の寒さも本当は愛すべきものなのに そのどちらもを嫌ってるみたいだ
つくられた涼しさや暖かさなんていらない
そんなものでは僕は安らぐことが出来ないから

君の腕の中で 猫になって甘えたい 優しく可愛がられたい
さびしい夜が終わるまでそのままそこにいたいよ
君の腕の中で猫になりたい
そうしていられるならば言葉なんていらない
消えないように甘い噛み跡をつけてあげるよ
「好きだよ」と言う言葉の代わりにね




喜多加見さんからの投稿です。

草野さんが猫だったら、消えないくらいに爪で引っかいたりしないんじゃないかなと思って、甘噛みって事にしてみました。
「消えない傷を残してあげよう」とか言っておいて、実は甘噛み。
その落差が可愛いと思うのですが、いかがでしょう?