スピッツの歌詞解釈のコーナー

テレビ by ているず


(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。

君との夜を過ごして寝そべって
君が生きていた世界の最後のテレビは まるで命の危険を警告してたようにひ
どい映りだ
最近はいつもこの調子だよね でも僕らは気にせずに眠ったんだ
寝起きが良くない君の事だ「ご飯じゃないと嫌」っていうのもわかってたよ

君がなかなか帰ってこない いつもはこの時間に帰ってきたのに
僕は心配になってきたよ いつものような「ただいま」はまだかな
君の姿を確認しに行こう
上に昇るとこんなにアンテナは錆びていたんだ テレビが映らなくなるまで
君は笑うだろうか 君にわかるように白黒の旗を振ってるから
「ここだよ。ここにいるよ」って
君はどうして帰ってこないんだろう そんな話をどうして聞かされたんだ
あの時君は言ったのに
「この星にあふれてる命という不思議なもの あなたはなくさないでね。」

お坊さんがお経をとなえている 僕はそれを聞きたくない
まだ君が生きていると信じていたい 僕は耳を塞ぐんだ
君との思い出が暖かい香りを乗せてまだ帰ってくるんだ
まだ君は・・・ 僕と・・・ 君と・・・

この部屋は寂しくなってしまった
認めたくないけど 君が帰ってこないのは受け入れることができるのかな
去年の秋に君が描いた 有名な画家の名前を叫びながらできた絵
この世界には君がいたことを証明する絵
寂しい部屋に飾りつけた
君と重ねたものの相性はいいんじゃないかな?
君は「幸せ」だなんて枕元で囁く
例えそれが嘘でもいいや

あれから一年たって お坊さんは命日にはお経をとなえに来てくれている
色んなことはループする でも僕はどこかで否定している
暖かい風なってきた強い風は部屋に入ってくる
そのたび、君が帰ったのかをまだ確認している

その日僕は夢を見た
また、別の世界
「いつも」の様に 君の後ろから目を隠して
「だーれだ」とやっているからそれをやるんだ
君は笑っている 君は言葉を発さない
「帰ろうよ。」君は答えない
手を掴んでいこうとしたけど 君は握り返さない
「いつもいっしょだよ」

ブリキのバケツに水を汲んで
君のお墓に水をかけて 掃除をするんだ

「次の世界では、もっと君と生き続けたい。」
「目を開けてもいい?ただいまって言ってもいい?」
「おかえり。」

命日は今日も終わって行く。いつものように。
今度は君と生きていける
強い風で振り返れば今度は君が居るよね



ているずさんからの投稿です。