スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

虹の向こうへ (作者:星の金貨)

虹の向こうへ 【2】

       今から3ヶ月前のことだった。

    ソラの家の前に何台ものパトカーが停まっている。

「何だよこのパトカーの量は!」

   ソラは状況が読み込めないまま下におりていき、

「母さん、何だよ外にいるパトカーや警察は」

「お母さんも分からないのよ」

「父さんは・・・」

   ソラは目を疑った。それはなんとお父さんはその場に
           倒れこんでいた。

「父さん大丈夫?」

「大丈夫だよ」

ソラは落ち着いてから

「父さん俺が寝てる間に何があったの!教えてよ!」

「お前が寝てる間に強盗が入ってきたんだ」

「!」

        ソラは驚く。そして、
  
「その強盗は?」

   ソラは拳を握りながらお父さんに問いかけた。

「もう、逃げてったよ」

      お父さんは下を見ながら答えた。

      お父さんは小さな笑を浮かべた。

「ねぇ、父さん強盗は逃げていったんだよね?」

    ソラはお父さんに問いかける。お父さんは、

「あぁ、そうだよ」

      お父さんはまだ、笑を浮かべている。

「じゃあ何でまだ、警察の人たちがいるの?」

      お父さんは少し間を空けてから、

「聞き込み調査でもしてるんじゃないのか?」

「ふ〜ん」

   そう言うとソラはお父さんにこう問いかけた。

「父さん、俺の誕生日答えてみて」

「何だ急に」

      お父さんは笑い出した。

「そんなの簡単だ。11月12日だろ?」

「俺の誕生日は12月16日だよ」

「そうだった、そうだった」

     お父さんは思い出したように言う。

「あれ?父さんって俺の誕生日だけは忘れた事が無かったような気がするけ
ど・・・。」

           お父さんは黙る。

「もしかして本当はお父さんじゃなくて強盗さん?」

       お父さんは少し黙ってから、

「ハハハ、そうだよ俺は強盗さ」

    なんと強盗がお父さんに成りすましていたのだ!

「父さんはどこにいるんだ!答えろ!」

「それはこの俺に勝てたら教えてやろう」

     そう言うと強盗は襲い掛かってきた。ソラは、

「その勝負乗った。」

      と言うとサッと攻撃をかわした。

星の金貨 著