スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

タイム・カプセル (作者:えりんこ)

タイム・カプセル 【7】

「あの、お話とは??」

「あのさ!お母さんって日向未来さん?」

「はい。父が婿養子なので苗字は変わってないです。」

「え?ということは・・・?」

「私は日向未紀。 日向未来の娘です。」






しばらく沈黙が続いた。










そして未紀が口を開いた。

「あ、あのもしかしてあなたは正宗さんという人ですか?」

「そうそう!俺、正宗! 草野正宗!」

「やはり・・・・・・」

「ってなんで俺の名前知ってるの?」

「よく母が正宗さんとの思い出を話していたもので…」

「ホント!?嬉しすぎる!」

「あの…すいません。私、家がないんです。」

「え?どういうこと? 未来ちゃんみたいにどっかからタイムスリップしちゃったみたいな?」




「そのようなのです・・・」




「そうなんだ!じゃあ、俺んち来なよ! しばらくいてもいいんじゃないかな?」

「すいません…ご迷惑おかけします…」

「そんな堅苦しい挨拶なんていいから!さぁ。行こう!」

「あの、ひとついいですか??」

「ん?どうしたの?」


「今、何年ですか??」




「1991年だよ。」








と。いうことは…


相当前の時代に来ちゃったってわけ!??

どうしよう… 帰れるかなぁ…

えりんこ 著