パーセンテージー紫陽花ー (作者:香夜)
パーセンテージー紫陽花ー 【3】
知りたい。
私が入れるところまで・・・
知りたい、貴方のこと―
うるさい。
自分の鼓動が聴覚を
・・・いや、何もかもすべてを支配する。
『早坂西高校前ー』
アナウンスが入り、しばらくするとブザーが鳴らされた。
それを聴き、バスは歩道へと近づき、停まった。
ドアがパッと、開いた。
多分・・・
“あの人”が降りるんだろう
すると、“あの人”は出口に向かって
歩いてきた。
・・・と同時に私の体温も、
心拍数も上げられた。
“あの人”は運賃を払い、外にある、
雨の世界へと、降りていった。
何かがパサッと、音を立て床に落とされた。
「へ?」
香夜 著