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新田姉弟の生活 by えりんこ


新田姉弟の生活 【7】


急に麻奈の顔が青ざめた。
やけに頭が痛いと思って、上を見ると誰かが陽子の頭をつかんでいた。

「さっきはよくもやってくれたな。」

「あぁ。尾谷じゃねえか。大丈夫だったか?」

「大丈夫だったか? じゃねぇよ!俺に何をしたのかわかってんのか?」

「なんじゃ〜軽く殴って蹴ったぐらいじゃ!何をそんないらついとる?」

「痛かったんだぁあ!!」

すると、克也はしゃがんでいじけだした。

「カワイー!!!」

という声が教室外からも聞こえてきた。男子からは「またかよ。」という声が聞こえる。


「あはは!何をめそめそしとるん!バッカじゃねぇの?」

「お前!よくも!!!」

克也は急に立ち上がり、陽子の頬をめがけて拳を放った。

すると陽子は、シュッとすわり見事にパンチをかわした。

「っふ。おぼっちゃんのパンチは微妙だったな。」

陽子が鼻を鳴らして、こう答えた。

「覚えてろよ!!」

克也はとっとと席に座り、うなだれていた。


「おーい、席に着け!!」

授業が始まるようだ。 陽子も克利もウキウキしていた。

「やったね!とうとう授業じゃ!いっぱい手を挙げるんだぞ!!」

「うん!」


席に着き、授業が始まった。「ここ分かる奴いるか?」

という先生の質問に、1人だけ手を挙げた。

その瞬間笑いに包まれた。 1人だけは笑わなかった。

えりんこ 著