スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

エッセイ:チェリー (作者:りおん)

エッセイ:チェリー

チェリー・・・・
手でつぶしたらスグにつぶれる。
かよわいかよわいチェリー。
まるで、彼女みたい。
彼女はかよわい。
抱きしめるのも
何かを言うのも
全神経を集中させる。
彼女を傷つけまいとして。
全国の彼、彼女をチェリーと思おうよ。
きっときっと、彼女がチェリーみたいに思えてくる。
壊さないように、優しく優しくできるようになる。
愛しくなる。
全国の幸せな彼女達、あなたたちはとても幸せ。
彼はあなたたちをチェリーのように
愛しく思い大切に大切に扱ってくれ、
優しくして
壊れやしないかと心配してくれる。
そんな彼は、あなたにとって最高の彼だ。
彼にとって、彼女はチェリー。
なるほど
それなら彼女もそれに応えようじゃないか。
一方的に愛を求めるなんて理にかなわない。
彼女にとって、彼も「チェリー」
きっときっと
彼女、君を忘れない
きっときっと
彼、君を忘れない
愛してれば
強くなれる
そして、愛されれば
もっと強くなれる
もっと優しくなれる

彼女
愛するんだ

りおん 著