スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

夢の世界へ行けたから (作者:笑顔)

夢の世界へ行けたから 【4】

目覚めた時に、お姉ちゃんは泣いていた。

『どうしたの姉ちゃん?』

僕のベッドの近くで
姉ちゃんは下を向きながら言った。

『目にゴミが入っただけよ、ほ、ほらもう寝なさい。』

姉ちゃんが僕のほうを向いてきた時には
何か、姉ちゃんが悩んでいる様な顔だった。

『大丈夫なの?姉ちゃん…』

『心配しなくて大丈夫よ、もう寝なさい。』

僕は、このときすでに
何かを感じていた。
姉ちゃんと、さっきの夢は絶対に何か関わりがあるって思った。
でも今日は寝た。

そして朝…。

『おはよ〜。』

僕は一階に下りていった。

『おはよう現二。』

『あれ?姉ちゃん学校は?』

『この間文化祭だったから休みなのよ』

『へ〜。』

僕はパンを半分だけ食べたら、水道の所に行って
歯磨きをした。

『あ!母ちゃん!集金!』

『え〜!!今頃言わないでよ現二ったら!いつもそうなんだから』

『ゴメンゴメン』

僕は母ちゃんを見なきゃ思い出してないで
忘れ物をするところだった。

『はい!』

何かキレ気味で母ちゃんが渡してきた。

『う、うん。行ってきます。』

『行ってらっしゃい!』

姉ちゃんの声が聞こえて、何かホッとした。

笑顔 著