幸せへの約束 (作者:milk)
幸せへの約束 【6】
白河は、異様なくらいに冷たい気がした。
・・遅刻したのが、悪かったか?
・・格好がダサかったか?
・・何も言わないから、怒ったか?
色々な不安が、私の頭を駆け巡った。
電車でも、全然話してないし・・・
昨日はドキドキして、ちっとも寝れていないし、遅刻したのも、白河の好きそうな服を選んでいたら、遅くなってしまったからだった。
素直に言えば、良かったのかもしれないけど・・・
そんな恥ずかしいこと出来ないし・・。
そんなことを果てしなく考えていたら、駅に着いたようだった。
「松重、着いたよ」
「うん。」
電車を降りると、潮の香りが、私たちを包んだ。
そして、目の前には、大きな海が広がっていた。
milk 著