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Y by 優Y 【9】美奈と一緒の夜は少しも怖くない。電気を付けずに何時間も話し込んだ。 「そっかー。山岡君、そんなに大きいとこ入ったんだ」 「あいつあーいう仕事向いてるからな。楽しそうに仕事してる」 「山岡君明るいからね。いい人だと思う。……あ…」 美奈が窓の外に目をやる。 「…?」 つられて見ると空がうっすらと明るくなっているのがわかった。 夜明けだ。 そっと美奈の冷たい手をとる。 「美奈…」 「何?」 「もう、会えないのか?」 「…一度しか会わない約束だもん…。神様ともそういう契約してるの」 「俺は…美奈がいないと駄目なんだ…」 美奈は困ったように笑った。 「私は崇史と笑って別れるためにここに来たの。…死ぬ前に笑えなかったから」 「…」 「次は、笑って送り出して。ね?」 そう言われて笑顔をつくってみる。 この手を放したくない、そんな気持ちがにじみ出た笑顔しかつくれなかった。ごめん、と呟く。 「私はこんなに愛されて幸せよ。もう二度と会えないけど、忘れない。ずっと、ずっと大好きだから」 「俺も絶対忘れない。でもいつか美奈がいなくても平気だって本気で言えるようになるから…心配すんな」 「…幸せになってね、崇史」 ―さようなら そう言って美奈が俺の手をグッと握った瞬間美奈の姿は煙のように消えた。 優 著
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