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めざめ by あつこめざめ【23】翔太、翔太、翔太―、家に居るのは耐えられなかった 目を見てくれない、私を見てくれない、最初から私なんて居ないように振舞う家族と一緒に居るのはキツかった 早く、会いたい―、彼ならきっと私の話を聞いてくれる、 目を見て、頷いてくれる。肩を抱いて、慰めてくれる―。 早足で階段を駆け上がる、躊躇するヒマなんて私にはこれっぽっちも無い。 駆け上がった階段、響く足音、目の前に立ち尽くす重い扉。 なんだか胸がドキドキする、走ったから?それとも―・・・・・ ドキドキを殺す為に小さく深呼吸をする、扉に手をかけて開ける。 夜の香りが辺りに充満している、翔太は?翔太。どこ? 目を凝らしてフェンスの前を見ると寝そべって月を見る一人の少年の姿があった 死んでる―――はずがない、でも動かない。寝てるのかな、驚かしてやろうかなぁ 足音をたてないように注意して彼の元へ駆け寄る 恐る恐る顔を覗き込むと幼い顔立ちを際立たせるように眉を下げて眠っている 「・・・・馬鹿、風邪ひくよ?」 ぺたん、と彼の横に座り込んで寝顔をじっと見る 私が今、この世で最も愛している少年は、2日後に死ぬ。 私と共に。 彼の頬にそっと触れてみる、 どれぐらいここで私を待っていたのだろうか? それとも何か1人で考えていたのだろうか?―――だとしたらこんな時間に1人で何を考えていたの? 頬が冷たい、血が通ってないように感じるけれど手首に触れるとどくん、どくんと命の鼓動を響かせる この頬も、手首も、全て2日後には― 風が吹く 私の二つにしばった髪が少しだけ揺れた 彼の短めの前髪も優しく靡いて、頬はまた少し冷たく感じた あつこ 著
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