スピッツ歌詞研究室 オリジナル小説
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P  [作者:ショコラ]

■1

中学3年生


丁度青春真っ盛りの時期。


中1からずっと好きだった君に
想いをつげた。

君は微笑んで静かにうなずいたよね。


あれから一緒に帰ったり
人目につかない空き地で2人きりの時間をすごしたり。

本当に楽しかったんだよ?


『毎日メールと電話は絶対』

そう言ってた君。

不器用な僕は
電話するだけでもすごくすごく緊張して
紛らわすために
机に置いてた紙にいっぱいいっぱい花を描いた。

白くて小さくて・・・

夜寝る前に見てみると
とても恥ずかしくなった。

この花は、
あの空き地で君が「きれいだね」って言ってた花。

家に帰って辞書開いたりして調べた花。

君によく似てた。
おてんとうさまみたいで・・・・輝いて見えた。

次の日
いつものように空き地で2人だけの時間をすごす。


僕のコトバに
大げさに笑う君が恋しくて恋しくて

思わず抱きしめた。


時が止まった気がした。


僕の腕の中に君がいる。

そう考えるだけですごく恥ずかしくなって
思わず上を向いた。


今まで見た中で1番キレイな空だった。


雲1つなく
ずっとずっと忘れないような・・・
思い出になるほど晴れ渡る――

 



↓目次

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