SIXTEEN'S DREAM
[作者:すみれ]
■8
「懐かしいなぁ・・。」
ギターを掲げて弾いてみる。
「・・爽、好きだよ。」
本当ならここで言うべきではない台詞。
「・・なんてね。爽には沙紀がいるのに。」
ギターをケースに押し込んだ。
翌日。
今日は珍しく、爽と一緒ではなかった。
学校に着くと、教室から笑っている沙紀の声が聞こえた。
もしかしたら爽はまだ来ていないかもしれない。
沙紀と2ショットでないことを期待してドアを開けた。
神様は意地悪だ。
みんながいる中で沙紀は爽と寄り添っている。
沙紀は私に気づき、私に近づいてありがとうと言った。
何も返せなかった。
その後私はどうやって過ごしたのかがわからない。
これから上手くやれていけるのか不安になる。
なんで今更気づくのか、自分の疎さにいらいらする。
「なぁ、俺さ、最近彼女いないから一緒に帰って。」
「え・・あ、うん。いいけど。」
「でさ、買い物付き合って。○×店に行くから。」
「陽・・ありがと。」
「ま、たまには俺のわがまま聞いてくれよ。」
陽の優しさが伝わった。
一人で寂しく帰らないように考えてくれたんだ。
・・ありがとう。
言われた通り、3時間も連れ回されました・・汗。
「サンキュ、付き合ってくれて。」
「ほんとだよー!笑」
「辛かったら、言えよ。お前は溜める奴だから。」
「うん・・」
じゃあな。と笑って帰る陽の後ろ姿を見ていた。
それを爽が見ていたとは・・
 
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