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ムーンライト [作者:すみれ]

■8

学校に着くと雄介が俺たちに気づいた。
澪は雄介の方に駆け寄った。
なんか悔しかった。別に振られた訳じゃないのに。
「雄介、ちょっといい?」
「あぁ、いいけど。」
すごい気まずい顔をしている。そりゃそうだよな。
俺が雄介だったら嫌だし。
向かった先は屋上だった。俺は黙って二人の話を聞いていた。
「あのね、雄介。わたしは・・」
「わかってる。春樹だろ?」
「え・・うん。」
「無理だとは思ってたけど。」
雄介はそうつぶやくと、俺の方を見て笑いながら言った。
「お前がぐずぐずしてたから俺が助けたんだぞ?笑
俺が澪と付き合わなかったらこうなってないんだから。
まったく、お前は手がかかる奴だな。」
「だな、悪かったよ。ごめんな。」
雄介が俺たちに気をつかせないように気を使っているのがわかった。
なおさら、気を使ってしまう。
雄介の強がりだな。
「春君?澪ちゃん?」
後ろから急に声が聞こえて驚いた。
「悠里ちゃん!」
澪が驚いた顔をした。そりゃそうだ。おれの元カノなんだから。
「二人は付き合ってたの?」
「ちがうよ?昨日、お互いの気持ちを知って、
付き合おうってなったんだよ?」
澪が精一杯フォローする。何もしてない俺はなんなんだ?
それを聞いた悠里は笑って
「なーんだ!なら私は雄介君と付き合おうっと。
いいよね?」
一見笑ってそうだけどとても引きつっていた。
「だな!じゃ、悠里ちゃん、俺と付き合う?」
「うん!!」
ごめん。二人とも。本当にごめん。
「ごめんな、悠里。」
「・・バカやろ!私はもうちがう人の彼女なの!
呼び捨てはだめ!!」
「悪かった。」
そして俺と澪はその場を去った。
屋上では・・
「ごめん。雄介君。」
「いいよ。ねぇ、本当に付き合わない?
なんか負けた気がするから。」
ねっ?と悠里に微笑みかける。
「うん!たださ・・あいつずるいよね?
最後の最後に名前で呼ぶなんてさ。」
「な?本当にずるいよな。」
そういって二人はしばらく屋上にいた。



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