ムーンライト [作者:すみれ]
■5
それからもしばらく俺達は付き合っていた。
澪と雄介も付き合っているみたいだ。
俺は、教室でちょっと待っててとあの子に言われて待っていた。
「もう5:00じゃん。もう30分も待ってるし・・」
そうつぶやくと廊下をものすごい音で走ってくる音がした。
「ごめんね。待ったよね・・ごめん!」
「大丈夫だから。行こっか。」
そういって教室を出ようとすると、
「ねえ・・」
すごいかぼそい声で俺を呼んだ。
「どうした?」
「なんで怒らないの?」
「え?別に怒る必要無くない?」
「だってさ、澪ちゃんには怒るのに私には感情をあまり出さないでしょ?
それに、私の事を名前で呼んでくれないじゃん!!」
確かに澪には当たり前にやっていたことをしていない。
まだ引きずっているのか・・
「春君がわからないよ・・」
泣きながら俺に抱きついた。どうすればいいのかわからず立ち尽くしていた。
なんとなくドアの方を見ると
「澪・・」
俺の小さな声は聞こえたらしく、澪は走り去った。
頭が混乱してしばらく固まっていた。
俺はとんでもない事をしてしまったのかも知れない・・
すぐに行かなきゃ。
「春君?」
という声は俺には聞こえていなかった。
急いで教室を飛び出した。
しかしすでに澪の姿は無く、辺りは暗かった。
「7時か・・帰って無いな。」
とにかく走った。学校を抜けて商店街を抜けて・・
たどり着いた先はずっと前に澪とよく来た海だった。
そういえば、‘悲しいときに来ると落ち着くんだ'と言っていたっけ。
もしかしたら居るかもしれない。
海辺には誰かはわからないが人影があった。
 
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