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遥かな場所 [作者:ゆう] ■序章 『遥か』 コンビニで流れているラジオから、爽やかで美しい歌声が流れている。 『遠い 遠い 遥かな場所へ』 曲が終わりDJの女性が再び話し始めた。 「お送りしたのは、神奈川県の健さんからのリクエストでスピッツの『遥か』でした〜」 「健!今のお前のことじゃねぇの?」 隣で立ち読みをしていた明が俺に話しかけてきた。 「そういえば、リクエストしたような覚えがする」 「ふ〜ん。ってか、今の曲かなり良かったな!お前、この歌のCD持ってるか?」 肩に掛けたエナメルバックのチャックを開き、CDを取り出した。 「ほらよ。そういえば明、塾は??」 明は携帯電話を取り出し、時刻を確認すると、物凄いスピードで店を飛び出した。 「俺もそろそろ帰るか」 おにぎりとお茶を買って、店を出た。
↓目次
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