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神様のサイコロ  [作者:ユウコ]

■ 第6話 Last Dice (2/3)

ガタン。

紅茶が重力に身を任せて落ちてくる。私はそれを取り出す。

「熱いな」

私は紅茶を抱えるようにして歩き始めた。

神様・・・・・・、サイコロ・・・・・・。

さっきからそればっかりだ。神様とサイコロのことが頭で一杯だ。
なぜ、こんなにも引っかかるのだろう。神様がサイコロを振っているわけじゃない?

なら、誰が振っているの?そのサイコロは・・・・・・。

コツン・・・・・・。

私は地面に目を落とす。足の先に握りこぶしぐらいの石があった。もし、勢いよく歩いていたらつまずいていただろう。

あれ?私は突然、不思議な感覚に陥った。すべての重力が歪んだみたいに。
もし、サイコロが普段から振られているモノだったら・・・・・・。

私は体中に電気が駆け巡った。人生はまるで・・・・・・、

双六!!

私達は人生という双六のボードの上にいて、いつもサイコロを振っている。そして、止まったマスが私の今の現状だ・・・・・・。

そう、今の私は石につまづかないというマスに止まっているんだ。

そうか、私はハッと顔を上げると、走り出した。

神様は・・・・・・。



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