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スパイダー2 [作者:あつこ]

■1

彼女のあのピアノの音色が今日も聞こえる
美しく、繊細でそれでいて切ないメロディーが

3ヶ月前、僕が友達の遼にサッカーに誘われたんだけど断った時に
たまたま立ち寄った第二音楽室に
君が居た。

君はオンボロで音も少しずれているピアノを
笑顔で弾いていたのを見て僕は一瞬で虜になった
彼女はクラスは一度も一緒になったことがないし、
昔誰かと付き合っていたという噂を聞いたくらいで
全然面識は無いのだけれど彼女の弾くピアノと一緒に彼女に恋をした

僕はあのピアノを、彼女をまた少しでも見たくって、、聞きたくって
毎日サッカーを断って人影の無いこの音楽室に来ていた

寂しくなるくらい弱々しく大胆な旋律が僕を悩まさせ
彼女への想いを募らせていかせた

見ているだけで良い気もした

君が何を弾いているかとか、
誰がいつ創ったのかとかそういうのは全然詳しくないんだけど、
僕はあの曲が好きなんだよ。



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