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浩輔のスピッツと不思議な世界  [作者:レモンライム]

【1】

2月の寒い日、もうすぐ修の誕生日だ。

本当に一年というのは早いもので、タイムマシンにでも乗った気分である。
大晦日、正月とゆったり過ごしたと思ったらもうオレは受験シーズンに差し掛かっていた。
そう言えば去年の今頃、修に言われたっけ。


修「お兄ちゃん、来年の今頃は受験じゃん。受験勉強ってやつやってんの?」

浩輔「あ?あのな、オレはまだ高2だぞ?そんなもん早すぎるって。」

母「今からやっておいて損はないわよ・・・」

父「そうだ。お前は今までロクに勉強してなかったんだからな。今まで遊んでた分、今から取り返せ。」

浩輔「分かってるって!やりゃあいいんでしょ、やりゃあ。ったくそんな話題、誕生日会に持ち出すなよな。」

修「そうだそうだ。」

父、母、浩輔「いや、お前だろ!!」・・・・・


正直、オレはあれから今日までの一年、受験勉強という受験勉強を、
全くと言っていい程やっていなかった。当然このままじゃ合格できないって分かってる。
でもカラダが勉強に応じようとしない。動かない。その単語を聞くだけでやる気をなくす。

そうだ。オレははなから勉強には向いてないんだ。
と思い、オレは専門学校へ行くことを受験一ヶ月前に決意した。
当然オヤジどもにはこっぴどく叱られた。
なにせ、高1の時、京大入学宣言を堂々と行ったやつがこんな落ちぼれに陥ったのだから。

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