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ミカンズのテーマ [作者:ミカンズ]

■2

アタシはアタシ。ユウスケだってユウスケや。もち、ミカだってミカのまんまやろ。
なぁ。ミカそう答えてくれへん?お願いや。なぁ。
「なぁ。お前本気なの。ユウスケ。インディーフェスで頑張ってどうすんねん。」
アタシは昨日ミカを驚かせようってユウスケがいったからそれに乗って言っただけや。変な風に思われたらどうすんねん
「当たり前やろ。頑張るって玄。賞金&デビューチャンスやぞ。アホ」
小馬鹿にした言い方するな。それにしても本気なのか。こんどこそミカびっくりするぞ。
「ただでさえ、ミカは陸上部で大変なんやぞ。それにうちだって吹奏楽部忙しいんや。帰宅部やろ。ユウスケは」
ちょっとした反感。おぉお腹の悪い虫がちくちくした。
「玄、お前は帰宅部ちゃうの。だってお前吹奏楽部、お前のせいで無くなったやん」
ばしーん。
丁度いい風向きだなこりゃ。ロンゲのユウスケの髪の毛吹っ飛ばして、頬にキズ作らせちゃった。

ユウスケの家は貧乏で母さんがスナックで働いたり、おばあちゃんが駄菓子屋やってて繁盛してる
母さんは酒飲んで、一回逮捕されかけた事あるって聞いた事もある。酒好きすぎる。
その点おばあちゃんはしっかりして、くりくりした白髪で可愛いおばあちゃん。っぽいだけだよね、、、。
酒好きだもの。


「おい、、お前吹奏楽部なんでやめちゃったん。」ユウスケが私の自転車の後ろから言った。
「センコーが悪い、アタシのバックにタバコ入れて退部や。ふざけてる」
「お前の場合うざけんなじゃない?ほれもう大丈夫や。おろせ」
ユウスケうざけんなっていつのギャグだよ。ウザイ+ふざけんな=うざけんな なんてさ。
ミカは陸上突っ走ってるだろうなーなんておもってたら、ミカが来た。
「おーい!玄ユウー」
いっつもひとまとめに言っちゃって。やな感じ。今日はとなりに、、ちづるやん。
「淡路さん。なんでアンタ千葉君といるん。」ちづるの高い声がした。
ちづるとちづるの友達はかならず名字でクラスメイト呼んでる。ミカは?おかしいは。
アタシは無視した。無視無視
「焼き芋うまそうや。ミカ一口ちょうだいや。」とぐいっミカの方へ言ったとたん。
「あんた、あたしのあげるわーもういらへんのよ。ほら」
ちづるがアタシの胸元辺りに焼き芋をぐりぐりしている。女子っていつもこうや。
胸チェックはぐりぐり。友達から聞いた。
「なぁ、んでなんでミカ。桜井と一緒いんの。」
桜井とはちづるのこと。ユウスケが名前で呼ばないのは身近じゃないから。でしょ?


それから、金武カフェにいって、パフェとジュース頼んだ。
ちづるおごりや。サイコーなんていってたらミカがいった。
「俺、ちょい思ったんやけど、ちづるフェス仲間にしよーや。なぁ」
「ちづるって、、なんか楽器できるの?」 「できるわ。キーボード東京大会で優勝したわ。」
いややわぁ。ユウスケなんか言って欲しいわ。頼む。お願い!
がちゃん!
ユウスケがジュースのはいったいたグラスをいきおいよく置いた。
なんや。やっぱり?ユウスケも嫌やよな!!!

「賛成。」




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