マフラーマン [作者:larkheart"95]
■ 第19章
どうやら、魔滅渚…ホタルの姉は彼女らの長姉である稲華を慕ってのエスパー入隊だったようだ。
帰ってきてとのホタルの叫びが彼女を救った。しかし、まだ見ぬ敵がいっぱいだ。
「一応…エスパーの組織は16隊もあるの。それ以外にもボスの親衛隊とか、…すでにあなたが闘った無政府主義者のような人もいるし…」
この情報が聞けたのはいいことだった。しかし、同時にエスパーの巨大さを知ることに繋がっていた。
「俺、お前らに感謝するわ。」
俺は翼と桃川らにこう言った。
「こんな大量のやつらを一人で倒せる気がしねぇもん。」
みんなが微笑んだ。
「は!俺がお前を動かしたようなもんだろ!」
翼が微笑みながら答えた。
「…で、渚さん。エスパーの本拠は隣町のどこだ?」
「現場に行ったほうが早いわ」
渚は即答した。行けばわかる。と
「…みんな行くならついてってもいい?」
ゆうひが訊いてきた。
「…邪魔になっちゃうなら残るけど」
「ワシとしては残って欲しいがのう。」
長老が髭を撫でながら言った。
「ゆうひちゃんの家事は丁寧でのう…」
「ゆうひ!ついて来い!」
俺は言った。何か長老に半分ゆうひを取られた気がして少し悔しかった。
「実際、居残ろうとついてこようと危険はかわらねぇしな」
桃川がニタニタしながら言った。
「いや、ついてくると敵以外にこいつの危険性もあるか。」
と翼が桃川をチラチラ見ながら言う。
「…頑張るから、ついてくね」
ゆうひが答えを出した。ちょっと長老が惜しげな目をしたのが気になったが。
「…このコ、強いわよ」
渚が言った。みんな驚いた。
「能力のコピーできる能力なんて…下手すればあんた等男共負けるわよ」
確かにそうだ。しかも無意識で出来てしまったのだから、唖然とするほか無い。
「とりあえず隣町まで案内するわ。だからついてきて。」
渚が手で俺らを招きながら呼んだ。
「この街の抑えにも1人くらい欲しいんだがのう」
「僕が残るから大丈夫だよ!」
長老の呟きにすぐホタルが答えた。
「あらぁ〜ホタルお坊ちゃま、一人で守れるのね!偉いね〜」
渚が茶化した。ホタルは「煩いなぁ!」といいながらも少し照れていた。
「大丈夫だよ。稲華姉も連れてくるから!」
ホタルは頷いた。
「では、任せたぞ!」
長老の言葉を背に受け、俺らは隣町へ向かった
↓目次
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