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小さな街の中で [作者:たぬき]

■第6話 [2/4]

「ちょっと浩樹君とベタベタしすぎじゃないの?」
裏庭で、真生は咲と他女子二名に囲まれていた。

「……」
「あんたちょっと頭良いからって調子乗りすぎなのよ」
咲の隣の、背の小さな女子が言う。

「……」
「あんま調子乗ってると、痛い目に遭うよ」
もう一人の、ノッポの女子が言う。

「なんとか言いなさいよ!」
咲が真生の肩を突き飛ばす。真生は少しよろめいたが、左足で踏ん張った。
「…別に」
ココに来て初めて真生口を開いた。
「調子、乗ってないけど。調子乗ってないのに、すでに肩痛いんですけど。」
淡々と真生は反論する。

「だからそれが調子に…!!!!」
咲が真生に掴みかかった、そのとき。咲の肩に、後ろから手か乗っていた。
「あっ……」
咲の力が抜ける。他二人もボーゼンとしている。真生は無表情のままだが。
「そーゆーことだったのか。オレって知らぬまに結構…」
「黙れナルシスト」
そこにいたのは、浩樹だった。

「あ、ひ、浩樹君…その…」
咲はどうして良いか分からず、おろおろしている。
「人が誰と話そうと勝手じゃん。君、オレの何なの?」
「え?えっと、その…」
「とりあえず、こういうの、やめてくれない?」
咲だちは結局、逃げた。

「大丈夫かよ?」
「うん。助かった。こんな目に遭ったのはアンタのせいだけどね」
「……ハイ。スイマセン」
「あ、いーのいーの。パンさえ奢ってくれれば」
「……」
浩樹は唖然。真生は勝ち誇った笑顔をしていた。

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