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小さな街の中で [作者:たぬき]

■第3話 [1/2]

「じゃ、そろそろ家庭訪問するから、プリントは親に渡しておいてね。」

HRが始まるやいなや、優一は言い放った。無論、『ゲッ』っていう顔を
教室にいる生徒ほぼ全員がした。
晴れた朝だった。朝以外はごく普通の一日だった。

「やだなぁ、流石に家庭訪問は」
部活の休憩時間、珍しく、真生が美里に愚痴る。
「真生でも家庭訪問は嫌なんだ。へぇ〜…」
美里が真生の顔を覗き込んだ。
「…なによ」
真生はムっとする
「スポーツ万能、天才真生ちゃんはやましい事など無いと思ってた」
「家に来るということが嫌なの。なんとなく。」
「そんなもんかねぇ。」
「そうじゃないの?」
「あたしはただ、成績のことをとやかく言われるのがイヤ」
「春休み明けテストのコト?それもそーね、君の場合」
「…。……うるさい!この満点人間がぁ!!!」
またいつもの言い争いが始まろうとしたちょうどそのとき、
「ハイ、休憩終わり〜!試合するから二年主審に入って〜!!」
部長の声が鳴り響いた。真生はさっさと行ってしまう。
美里もしぶしぶ主審に入った。

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