地球上の生命誕生

地球上の生命誕生

地球の誕生

今からおよそ46億年前、銀河系の端にあった星が、ある時、熱源を失った中心部が重力崩壊を起こし、粉々に吹き飛んだ。ある部分ではガスとチリによる一つの大きな渦が発生した。
こ の渦が私達の故郷 原始太陽系星雲だった。 重力により 中心に向かって収縮してゆく中で、中心部の密度は増大し、原始太陽が出現した。産声をあげたばかりの太陽はやがて恒星として輝きはじめた。
中心に輝く幼き太陽に導かれるように、その周囲には原始惑星雲が出来上がっていった。原始惑星雲は回転を速めながら次第に冷えていって、数千年の時を経て 微惑星が誕生した。
微惑星などの衝突により荒涼とした原始地球へと成長した。 衝突時のエネルギーは熱エネルギーに変換され、原始地球の温度は上昇していった。
また、原始大気の室温効果によって 地表温度は千数百度にも達していた。 岩石は溶け出し マグマが地球全体を海のように覆った。 重い物質は中心部へ沈み、軽い物質は地表へ浮かび上がった。
こうして地球が誕生した。 そして、雨が降り、海を形成した。

生命の誕生

今から40億年前、地球は海で覆われていた。生命の源になったのは炭素 窒素 水素など、太陽系のどんな惑星にも存在するありふれた元素だった。雷・宇宙線・紫外線・マグマの火山活動からの刺激によって、最初のいのち 『アミノ酸』が原始の海に現われた。
偶然が重なり、リボ核酸(RNA)が生成され、自分自身の情報を複製する能力と、アミノ酸から蛋白質をつくる能力を得た。
その後、光合成をするバクテリアが大量発生し、太古の海を埋め尽くすようになった。
バクテリアから排出される酸素は海水や大気にとけ込み、やがて オゾン層が形成され始めていく。
そのあと、生物と呼ばれるものが誕生する。

原始の空気から、アミノ酸を誕生させた研究者がいた!

原始の地球上の空気は、現在とは違う組成であったと考えられています。
アメリカの化学者S・L・ミラーは、まだシカゴ大学の大学院生だった1953年に、水蒸気、アンモニア、メタン、水素など、原始の大気を想定したものをフラスコに入れ、雷などのエネルギーの代わりとして6万ボルトの高電圧を2週間放電し続けて、グリシンやアスパラギン酸など、簡単な構造のアミノ酸ができることを証明した。
日本でも、横浜国立大学で、1996年、一酸化炭素や窒素、水蒸気などが含まれた原始大気に宇宙線が降り注いでいる状況を再現し、アミノ酸と核酸の一部であるウラシル(リボ核酸(RNA)を構成する成分の一つ)ができることを確認している。