ノンカチオン アミノ酸シャンプー トリートメント

ノンカチオンとは

「レヴール ゼロ」のCMですっかりブームに火が付いたノンカチオンですが、 このノンカチオンとはなんのことなのか?
ほとんどの人は知らずに、ノンカチオンは良いもの。という感覚ぐらいしかないと思います。
そんな方のために、ノンカチオンのメリットとデメリットを紹介します。

カチオンとは

カチオンとは、「陽イオン界面活性剤」のことで、通称「カチオン界面活性剤」と呼ぶこともあります。
つまり、カチオンフリーのシャンプーは、この「カチオン界面活性剤」が配合されていないシャンプーということになります。

カチオン界面活性剤は、水に溶けると髪をコーティングして表面を滑らかにしてくれる性質があるため、市販のシャンプーやトリートメントの多くに使われています。

カチオンがなぜ悪者と言われているのか?

人間の体細胞はマイナスの静電気を帯びていると言われています。
プラスの静電気を帯びるカチオン界面活性剤が、頭皮に長時間触れると、頭皮に刺激とダメージを与え、 頭皮のかゆみや抜毛の原因になるというのです。

カチオンを見分けるには

成分表に、カチオンと書いてあるわけではありません。
代表的なカチオン界面活性剤を紹介しておきます。

  • セトリモニウムブロミド
  • ステアルトリモニウムクロリド
  • ベヘントリモニウムクロリド


カチオンって快適?

シャンプーをすると、静電気でマイナスに帯電します。
この静電気が、いわゆる「髪のきしみ」の原因になります。
カチオンフリーのシャンプーにして、トリートメントもしないとなると、 髪がギシギシ、パサパサで指通りも悪く、使用感が悪くなります。

カチオン界面活性剤により、きしみの原因となる静電気を中和してくれるので、 やはりカチオンが必要になってきます。

最近は、頭皮に低刺激なカチオンが登場してきており、優秀なシャンプーやトリートメントには採用されているので、カチオン自体を悪とするのは間違いと言えるでしょう。

刺激の少ないカチオン

低刺激化されたカチオンは、「第三級アミン塩」と呼ばれており、敏感肌やアトピー肌にも安心な成分です。

  • ステアラミドプロピルジメチルアミン
  • ステアラミドエチルジメチルアミン
  • ベヘナミドプロピルジメチルアミン
  • カチオン化ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム)
  • カチオン化ケラチン(ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ケラチン)

カチオンゼロの嘘

個人的には、シャンプーやトリートメントは、すぐ洗い流すものなので、 カチオンに対して、それほど神経質にならなくても良いと思うのですが、 それでも少しでも低刺激のものとなれば、低刺激のカチオンがあるわけで。。。

そんな中、カチオンフリーとか、カチオンゼロ、ノンカチオン等、カチオン界面活性剤を入れてないことをアピールするシャンプーが増えてきました。

これは、消費者に少しでも安全性をアピールしたい思惑があると思いますが、 中には、「アルキル(C12,14)オキシヒドロキシプロピルアルギニンHCl」などのような 両性イオン界面活性剤をPH調整して配合しているケースや、 「セテアラミドエチルジエトニウムサクシノイル加水分解エンドウタンパク」を入れるケースもあります。
これらは、たしかにカチオンではないのかもしれませんが、似たようなものだと思いますので、とにかくカチオンフリーを謳いたい思惑が見え隠れします。

ノンカチオンの定義は、あまりはっきりしませんが、 もし、「陽イオン界面活性剤不使用」とした場合、それを実現することはかなり難しいです。
達成したとしても、髪のきしみがとれず使用感が悪いものになります。

ノンカチオンのメリット

ノンカチオンのシャンプーやトリートメントを使うことで、頭皮に低刺激となるため、敏感肌やアトピー肌の人には安心です。
ただし、安物の市販品でノンカチオンの場合、使用感が悪かったり、実はカチオンと同様の働きをする成分が配合されておりノンカチオンと呼ぶにはふさわしくないものもあり、製品選びは難しいです。

ノンカチオンのデメリット

ノンカチオンのシャンプーは、静電気を中和してくれる成分がないため、髪がギシギシ、パサパサで指通りも悪く、使用感が悪くなります。
それを補うために、製品によっては使用感を改善するためにいろいろな工夫がされていますが、消費者には分かりにくいです。
ほとんどの人が、カチオンの刺激に影響ないので、気にしないことも大切かと思います

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